~令和元年 横浜球友会思いのままに・・・①~
今年度は横浜球友会20年を迎えた記念すべき1年となる。
しかし、各学年の試合結果をあえて更新致しませんでした。
載せる意味がなかったわけではありません。
恥ずかしい試合内容ばかりでもありません。 ただ・・・。
今年の6年生、5年生の選手たちは本当に『自分自身との向き合い方、人間社会、組織、チームスポーツの意味、
仲間への無関心』など、考えさせられる事が尋常ではなかった。
こんな事を書くとご父兄に、不快な思いをさせるかもしれない。
しかし、子育て、子供たちへの指導、対応の経験は、私の方が経験者であり、その期間と時間、
かかわった人数、現場の数は私の財産なのである。
毎回、練習終了後、ボールが数個必ずなくなる。
練習前にボールの数を確認し、終了後、改めて確認する。いつも足りなくなる。
そんな事が2、3カ月続いた。ありえない・・・。なぜなくなるのか練習中、いつも以上に観察をした。
特にバッティング練習中に気になる事が見えた。グランド脇、ネットを超えたファールの打球に対し、
直ぐ取りに行く選手がなかなかいない事に気づく。
『誰か、取りに行くだろう・・・』 誰かが時間差があるにせよ、取りに行けばまず見つかるはずだ。
しかし、最後に数えた時、無い場合はそのまま時間だけが過ぎて行ってしまった結果である。
さすがにこれはいけないと手を打つ事にした。
『次回から、チームのボールは使わせない。各自1個名前の書いたボールを持参してそれを使う事』と、ルール決めた。
練習中、終了後、自分のボールがあるかは確認する。
イコール、物を大切にする事の最低限の意味は理解している事になる。
でもやはり、練習中、終了後なくなる事が続く。
どうして?? 『チームのボールは自分のものではない、他人のボールは自分は関係ない』と、判断せざるを得ない。
非常に悲しい判断だ!でもそれが今年の現実だった・・・。
6年生10名、5年生17名の全員が『全てズレた感覚』の持ち主ではない。
ただ今まで、そこまで厳しく指導、追及をされた事がなかった。
恵まれた『第三者』と出会っていなかった、と、こちらも感覚を下げながら向上への手がかりを探し続けた。
その中で出場していた各大会。当然、事実だけの試合結果ならいくらでも載せられる。
しかし本質、真実はやはり、普段の行動、生活態度がそのまま表れる内容となっていた。
〇6年生 春季大会・・・予選全敗
夏季大会・・・1回戦敗退
YBBL秋季大会(第1代表決定戦)・・・1回戦敗退
YBBL秋季大会(第2代表決定戦)・・・2回戦敗退
〇5年生 春季大会・・・準優勝
夏季大会・・・1回戦敗退
試合結果よりもそこまでのプロセス。
球友会は今まで、そこを選手と大切に積み上げ、向上していく時間を共有してきた。
試合結果はご覧の通りだが、数字以上にそれまでの時間、意識、対応、向上心、情熱、愛情、
チームの為に・・・が、どうだったのか、ずっと考え続けてきた。
正直、心折れそうになった、そして、今年はダメなのかとも思った・・・。
でも、不思議な事にどんなに怒り、悲しみ、倦怠感が襲ってきても、彼らを見捨てようとは思わなかった。
それよりももっと、彼らと一緒にいれる時間が欲しかった。何故そう感じたのか自分でも分からない・・・。
やっぱり、不器用、表現下手、上手くいかない事が多い選手は可愛いのかな・・・。
最後まで手を尽くす。手間と愛情を降り注ぐ。それは『褒めて伸ばす』事が全てではない。
時には『究極のハイプレッシャー』で追い込む事も必須!やらないで後悔するより、やるだけやって
後悔したくない・・・ではない!!!
必ず意味のある『結果』を出す事を考え続けるのだ!!!
再スタートを切り始める・・・。
横浜球友会 笹木郁男
~令和元年 横浜球友会思いのままに・・・②~
『少年軟式プロ野球選手を目指して・・・』
6年生、少年野球の集大成。
5年生、少年野球の最後の追い込み段階へ入る。
6年生は残すとこあと2大会。
5年生は都筑区秋季大会、いわゆる、全国大会都筑区予選となる。
再スタートを切り、各選手自覚を、自己責任を感じながら大会への準備を進め、
『弱者が強者へ挑むために・・・』出来る限り?やって来た・・・と、信じたい・・・。
5年生、予選の初戦。4年生から戦い常に、『試合巧者ぶり』を思い切り発揮され、全く歯が立たなかった川和シャークス。
その戦いにおいて、5年生は今出来る120%の『ミラクル』を出し、2-2の引き分けに持ち込んだ。
しかし、冷静に考えれば、『120%のミラクル』を出したのにもかかわらず、勝てなかった事実が残る。
そして、他のチームから視線を集め、マークされる事となったのは言うまでもない・・・。だがこれは僕にとって、今後やりやすくなった・・・。
何とか、決勝トーナメント進出、ベスト8。ここからが本当の戦いとなる。
〇6年生、残る大会の1つ『石毛宏典杯』 令和元年11月3日 泉田向グランド
初戦、青葉区の古豪チームとの闘い。3回まで競ってくれれば面白くなる、そう言う展開にしたい、したかった・・・。
2回を終わって0-8。最後の最後に野球の神様が見放したと思われるくらい、悲しい試合展開になる。
何故に・・・。試合内容は今日初めて試合経験をしたのか?と、疑うほどあまりにも『球友会プライド』を全く感じさせない選手たち。
おかれている立場を理解し、その事により緊張?したのも多少は分かる。
しかし、あまりにも『戦うチーム』になっていなかった事に寂しさを感じた。
この試合、打つ手なし、このままコールド敗退。監督として何も出来なかった・・・。
試合後、明日最後の大会となる『都筑区秋季大会』の事を考える・・・。
しかし相手は・・・。今年、爆発的な強さをいかんなく発揮し、神奈川県第2位の強さを誇る川和シャークス戦。
切り替えるのには少々どころか、切り替えできるのか自問自答してもテンションが上がってこない。吹っ切れるか、そんな簡単な問題ではない事は分かっている。
でも、どうしたらいいんだろう・・・。
明日が来なければいいなと思っていた自分がいる・・・。
〇令和元年11月10日 すみれが丘グランド
5年生運命の決勝トーナメントが始まる。
我々の山は、厳しい山となってしまった。しかし、『全て』に勝たなければ、その先へは続かないのだ。勝機は必ずどこかにあるはず、繊細に戦っていこう・・・のはずだった・・・。
何でなの?またまた2回を終わって0-6。最近、こんなのばっかり、本当に試合の入りが上手くないなと、ある意味理解はしてるので何か作戦をと考え始めた。
考えた作戦は、 『究極のハイプレッシャー』 本来であれば、練習は【究極のハイプレッシャー】の中で行い、公式戦は【究極のノンプレッシャー】で行えるのが本質だと考えている。
しかし今回はあえて、逆パターンでやる事にした。
何故? 試合内容を分析した時に、『ドントマインド!』的な、苦しいポジティブは返って、少年野球の試合においては逆効果となる事がある(あくまでも私の経験での話し) 苦しい時に本来の実績、経験、体力、知識、協調性が備えられている中学のトップレベルのチーム、高校野球のトップレベルのチームなら、それは出来ると思う。いや、出来る! 我が『横浜球友会』の試合経験数では非常に難しい。
だったら、今持っている個々の『引き出し=実力』を駆使し、『瞬時に判断、そして決断』する力が身に付くように仕向ける事も大切なのである。
根拠のないポジティブで、1、2点返したところで、勢いを完全に消された場合、何が残るのであろう、僕がその答えを聞きたいものだ。
しかし、選手が究極のハイプレッシャーを与えられた中で決断をした時、上手くいけばそれが何倍ものの財産となり、失敗してもそのチャレンジ対して我々がしっかり指導する事が出来る。
よって、どちらにせよ選手は成長出来るのだ。試合結果は別物ですが・・・。
5-6 1点差まで追い詰め、あと1本出ればサヨナラのところで万事休す。
しかし、3回以降、相手に追加点を与えず、1点差まで詰め寄ったこの内容は、褒める点がたくさん見つかった。
負けはしたが、次に繋がる充実した時間となった・・・。 その後、その相手チームは勢いにのり、見事、優勝を果たす・・・。なんか、楽しくなってきた・・・(^_^)v
〇令和元年11月24日 牛ヶ谷グランド
4年生、見事予選を危なげなく退け、決勝戦進出。
何が一番良かったのか、それは、全試合、全選手をほぼ出場させながらのこの結果に、『横浜球友会 少年野球の本質』を、表現してくれた事だ。
決勝戦はいささか、かってが違ったのかな?かなり緊張していた姿が実は、それが本当に良かった。ここまで来たのはみんなの力。
あの空気を感じられた事は、大切な宝物の時間になったはずです。
でも、一番緊張していたのはやっぱり、ま〇まコーチだったね!(笑)さて試合の行方は・・・。
うそでしょ?伝染した?これまた、2回を終わって0-7。
ここまで来たら笑うしかないよね(-_-;) じゃあ、この苦しい場面をしかっり感じながら、思い切り笑ってはったりかまそうじゃないか・・・!
低学年野球では絶対ありなこの雰囲気! 『ほらほら、点数も入って来たよ!、でも、なかなかアウト取れないねぇ~、じゃあ、もっと点数取れるようにみんな、ホームラン狙いだ!!』
あ~楽しい!!(^^)v 結果、6-10で惜しくも敗戦。
でも、よくあの苦しい場面から、楽しい時間に変えられた事、そこが一番の評価ですよ!! 低学年では一人一人が思いのままに、自己表現の幅を広げ、おおいに成長し野球を楽しむ。多分、この感覚の中で野球が出来る最後の学年かと・・・。
来年からは『楽しい野球』の目的が変わっていきますからね。
『チームの為に、今、自分が何をすべきか?何が出来るかを考え行動する』
この意味を追求しながら、高学年での『楽しい野球』を築き上げていきましょう!!
〇令和元年11月4日 東山田グランド。
都筑区少年野球秋季大会 ~6年生最後の戦い~ なんか分からないけど、朝から気分爽快、『なんだか、いけそうな気がするぅ~、あると思います!』(わかる人にはわかるフレーズです(笑))てな、自分がいた。
夜中まで眠れず、考えて考えた。そしてふとある事に気づく。
『俺の得意な事、指導、子供を喜ばす必殺技あるじゃん!!』
吹っ切れた!!これだよ、これ! 俺が一番楽しめばいいんじゃん!!!よぉ~し、明日のテーマはこれだ!!笹木の心の師匠の言葉、 『元気があれば、何でもできる! 馬鹿になれぇ~!!』
そして、俺の大嫌いな指導の言葉の1つ、 『気合いだぁ~!!!!!×10 おいっ、おいっ、お~~い』(気合い?そんな根拠もないわけのわからん言葉。気合いで勝てたら、監督いらんわぁ~って、炎上します?(笑)) 決まったな!!(^_^)v
そんでもって快晴の中試合が始まったが、えらいことになってしもぉ~たぁ~。
昨日の悪夢を見ているの?本日も2回を終わって0-7。どうなってんだ???
でも、みんな元気です!俺も元気です!(笑) シャークスは試合がほぼ、決まったと思い、選手を入れ替えてきた。その時に思った事。
『勝てないけど、コールドで負ける事はなくなったな!1時間30分試合ができるかも・・・』 だから、もっと馬鹿になって、楽しんで、わけの分からない気合いと根性でやっちまおう!的な、楽しいベンチになっていったのはご想像通り・・・。
有難い誤算。 なんだか試合中盤から、相手がおかしくなってきた。6年生のバットが『打ち出の小づち』状態になっていった。
もしかして、またまたそんなのあるわけないじゃん!今までの事思い出してみなよ?
でも、少年野球の本当の意味、ありき、本質をしっかりと表現していく、今までが信じられない6年生の選手とご父兄がそこに立っていた・・・。
カッコ良かったあの姿、一生忘れない・・・。 そして本当に、8-7と逆転をしてしまった・・・。
短い時間だったかもしれない。初めて感じたこの感覚、意識、景色。
そして、自信とプライド・・・。何よりもあの最終回。最後の守備・・・、究極の時間・・・。
『素敵な敗戦』 本当にカッコ良かったぞ、素敵だったぞ、6年生の10名の戦士たち!! 『何でもっと早く気づいて、もっともっと頑張らなったんだろう・・・』と、試合後に語っていた選手。 いいんだよ!それに気付けた事が一番なんだよ!
だけどそんな事言われたら、卒団させたくなくなるじゃないか!もっと、僕に指導させてよ・・・。寂しくなるな・・・。でも、うれしい・・・。
最後に・・・。 どの学年も最後の秋季大会は、序盤から大量失点を奪われるところから始まった。それには僕の見解、分析がある。あくまでも笹木の考えとして読んで下さい。
皆さんもご存じのように少年野球の人口は激減しています。なのにも関わらず、試合数は減っていない(勝敗により増減しますが、出場大会数は減っていない)
*投球制限の前に、やらなくてはならない事あるのにね・・・。
投球制限だけでは変わりません。 チーム事情の為、3年生なのに4、5年生の試合に、4年生なのに5、6年生の試合に出場。
もちろん、自分の学年にも主力として試合に出場する事になる。
よって、 『本来の基本動作の理解、フィジカルトレーニング、スキルアップはしてないが、試合の上手いチーム、選手が増えている』と、感じる。
当然、そんな事教えなくても、ポテンシャル高い子(普通に動いているだけなのに、今は、体の使い方が出来ている)が居れば試合は成立する。
また、試合の中でしか覚えられない事、身に付く技術もある。
しかし、少年野球の本質は何か? 振り返って欲しい。
横浜球友会の秋季大会の結果を今一度記載する。
1)6年生・・・2回終了時0-7。最終結果8-9(サヨナラ負け) 3回以降、8-1
2)5年生・・・2回終了時0-6。最終結果5-6 3回以降、5-0
3)4年生・・・2回終了時0-7。最終結果6-10 3回以降、6-3 ちょっと気になるデータではないでしょうか?
毎年、試合になるまでどうしても時間がかかる。
あの雰囲気に溶け込むのに時間がかかる。だったら、試合経験数を増やせばいいのでは・・・と、言われるかもしれない。
球友会は発足時より、少年野球の本来の形とは・・・。を、常に考え、研究、自分自身のスキルアップの時間を費やし20年やってきた。
そしてこのシステムを築き上げた。まずは選手はもちろんの事、かかわるご父兄、ご兄弟の方にも楽しんでもらい、応援、出来る事は協力してもらえるチームを作りたかった。
まずは小学生のありき姿を、家族の時間を大切にできる仕組みを考えてきた。
しかし、そのシステムの中で、 『最高ではなく、最幸の結果』 を、出さなくてはならない状況の中で、やり遂げている今がある。
だから何の迷いもなく、今後も引き続き、 『少年軟式プロ野球チーム 横浜球友会』 もっと究極のチームに作り上げていく、笹木郁男、プロの指導者として・・・。
令和元年シーズン、ここに終わりを告げる。
第20期生の選手 大斗、陽大、啓斗、遼太郎、奏太朗、泰斗、悠生、祐翔、優人、圭汰 『少年野球を究極に突き詰める。一人一人のプライドをかけ、友と一緒に夢を追いかけ、充実した時間に出会える素晴らしいチーム』 それが我が、『横浜球友会』
ずっと、君たちの原点、忘れないで欲しい・・・。
横浜球友会 笹木郁男